ワックスプラスは、紙を部分的に半透明にする特殊加工です。
特殊なワックスプラス液を浸透させることで、紙を半透明化しますので、若干の「にじみ」が発生する場合があります。
ワックスプラス液の量が多いほど、透明度は上がりますが、「にじみ」も大きくなります。
ワックスプラス加工には、「にじみタイプ」、「エッジタイプ」の2つのタイプがあります。
ご希望の透け感や、紙質、紙厚、デザイン内容等によって使い分けます。
ワックスプラス本来の「自然な にじみ を伴った透明感」が特長です。
細かな輪郭は出にくい反面、素朴で柔らかみのあるイメージ表現に向いています。
コロッケの包紙のような”油染み”でデザイン表現するのも、面白いかもしれません。
ワックスプラスの液量を意図的に少なくすることで、透明感は下がるものの、にじみ を抑えることができます。
シャープな輪郭や、細かいデザイン表現に向いています。
紙質や紙厚によって「透け感」は変わります。
紙厚が薄いほど透け感は高くなりますが、紙質によっては、“にじみ” が出やすいものもあります。いろいろなお好みの紙で、どんな透け感が出るか、紙厚の違いはどうか、などを検証できるよう、”事前テスト”(有償)の実施をおすすめしています。
特に透け感は、主観的な部分が多いですから、実際に実物を見て検証するためにも、事前テストはお役に立ちます。
※「HTホワイト62g/m²」は、当社がワックス窓封筒用に開発したオリジナル抄造紙で、透け感は最も高くなります。(紙厚は62g/m²の1種類のみです) 一方、紙が厚くなるほど、透明度は下がります。紙質にもよりますが、透け感が感じられるのは、およそ100g/㎡ぐらいまで。紙幣のように、光にかざして透けるぐらいの透け感が良い場合は、あえて120g/㎡程度の紙厚をおすすめしています。
細かなデザイン部分がある場合、液量を意図的に抑える「エッジタイプ」を選択すると、輪郭はシャープに表現できますが、「にじみタイプ」よりも透明度が若干下がります。
細かな表現が無く、透明度を優先させたい場合は「にじみタイプ」の選択となります。
事前テスト(有償)を行うことで、紙質や紙厚による「透け感」の違い、デザイン表現の精度、にじみ感等を確認して頂くことができます。特に、希望されている「透け感」が、どの紙厚であれば可能かの検証がとても重要です。事前テストは、多くのお客様にプレゼン用のサンプルやプロト作成としても、ご利用頂いております。
※1枚のデザイン内で、にじみ/エッジタイプの部分選択はできません。デザイン内容により、どちらかのタイプをお選び頂きます。(にじみ/エッジいずれかのタイプに合わせて型を作成します)
価格は、半透明にする面積の大きさで決まります。例えば、紙の全面に市松模様を入れる場合、全体の約半分の面積として計算します。レイアウト位置は関係なく、ワンポイントのデザインを両端に配置しても、透かし部分のみの合計面積で計算します。
ワックスプラスは、一度乾燥させると、高温下でも溶けたり、ベタつくことはありません。また、経年で「にじみ」が進行することもありません。
当社で 紙、印刷、ワックスプラス加工 までをセットで承っております。
デザインや紙質により、製造に必要な枚数が大きく変わりますので、全て当社でご用意させて頂きます。
(当社でできない、何らかの前工程が必要・・等の場合は、この限りではありません)
印刷がある場合、オフセット印刷後に、ワックスプラス工程の順となります。
オフセット印刷とは工程が異なるため、紙の伸縮等により、完全な見当合せはできません。
また、ワックスプラスは若干の「にじみ」が出る場合がありますので、予めご了承ください。
(経年によるにじみの進行はありません)
ワックスプラス加工後の半透明(透かし)部分は、折り曲げや、強い圧力がかかることで、白くなり、割れる場合があります。
通常の紙部分への折り曲げや箔押しは問題ありません。